軽自動車の相続方法(普通車との違い)
1 同じ自動車でも相続手続きの方法は異なる
軽自動車も普通車(普通自動車)も、民法上は動産として相続財産となりますが、同じ自動車でも、相続手続きの方法は違います。
2 自動車の違い
普通自動車は道路運送車両法上の呼称で、小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車「以外」の自動車です。
一方、軽自動車とは、
ア (四輪等)「二輪自動車以外の」自動車および被けん引自動車で、「大特・小特以外のもの」(※内燃機関の場合は総排気量0.660L以下)
イ (二輪)二輪自動車(側車付を含む)で、「大特・小特以外のもの」(※内燃機関の場合は総排気量0.250L以下)
ウ 自動車全体から、イの軽自動車、小型自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車を除いたもの(「以外」)が、普通自動車ということになります。
事実上普通自動車との区別のポイントになりそうなのは、総排気量と思われます。
3 管理機関の違い
普通自動車登録などを行うのは運輸局(国土交通省の地方運輸局)で、軽自動車登録などを行うのは軽自動車検査協会です。
※戦後復興の際、小口の輸送需要が高まり、その需要に対応した軽自動車の保有数が、昭和30年代から40年代に爆発的に増加しました。
しかし軽自動車含む自動車数の増加に伴い、自動車の排気ガスによる環境破壊、交通事故増加が問題となりました。
そこで普通自動車と比べて制限のなかった軽自動車も、環境破壊防止、交通安全のため、自動車検査を課される対象となりました。
そしてその検査は運輸局ではなく、軽自動車検査協会に任せることになりました。
4 相続が発生した場合の権利移転手続き
普通自動車と軽自動車では、相続の手続内容はかなり異なりますので、注意が必要です。
⑴ 普通自動車
普通乗用車の場合は、原則として遺産分割協議(書)が必要になります。
ただし普通乗用車の価値が100万円以下の場合、その旨を証明する査定証書を添付すれば、遺産分割協議書がなくとも名義変更手続きは可能です。
ただ、100万円以下であれば他の相続人の意思は関係なく相続できるというわけではなく、自動車を相続するという点で、他の相続人の了承を得たと認められる書類(遺産分割協議成立申立書)は必要になるので、注意が必要です。
⑵ 軽自動車
軽自動車の場合、そもそも相続手続きに対応する手続き、書類等がないので、名義変更手続きで行うことになります。
軽自動車の場合には、死亡された方の除籍謄本、及び新所有者の方の住民票の写しがあれば承継手続きができます。
これは軽自動車と普通自動車との経済的価値の違いから、軽自動車の権利移転の場合、普通自動車並みの手続きを課するべきではない、という価値判断が働いていると言われています。
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